「センチメンタル・エーセス」 マイケル・スキナー ”Sentimental Aces” by Michael Skinner

sentimental

フォー・エース・アセンブリは、好みが分かれるマジックなのかも知れません。
このプロット自体が、不思議現象を見せるというよりも、幾分様式美的で、予定調和的な要素を含むからでしょうか。
この点が、好きな人は好きな理由となり、好まない人にとっては嫌いな理由となりそうな気もしています。

 

もちろん、私は前者の立場です。
当サイトで取り上げたものに限っても、すでに10作品紹介していますし、Youtubeには自作の手順も含めてもっとアップしています。
そして今回の”Sentimental Aces”で、当サイト11作品目(記事としては10記事目)のエース・アセンブリです。

 

プロットとしては、ダイ・バーノン創案のスローモーション・フォア・エーセスそのものです。
クラシックとなったバーノンの名作を、その弟子であるマイケル・スキナーがいじるとこうなった、という一例としてご覧ください。

 

マイケル・スキナーのセンチメンタル・エーセス

では、動画をアップしてありますので、よろしければご覧ください。

>>動画リンク<<

 

方法論というか手順全体の組み立てとしては、Stars of Magic掲載のバーノン原案と同様です。
具体的な手法は、よりシンプル&ダイレクト、そして原始的とも呼べそうなやり方かなと、個人的には思います。ただしその分、見た目の余計な動作を省こうとする意図が感じられました。

 

この種のスローモーション・フォア・エーセス手順では、ラスト1枚の移動が、常にある種の肝となるでしょう。
“Sentimental Aces”のこの部分で使われている手法は、Charlie Millarの技法のバリエーションです。これと似た手法は、バーノンの“Aces in Exelsis”の2段目でも使用されています。
私が知るのはこの2例だけですが、確かにエース・アセンブリと親和性の高い、効果的な技法だと思います。

 

マイケル・スキナーのセンチメンタル・エーセスを掲載した文献等

この作品は、リチャード・カウフマンが出版していた奇術雑誌「Richard’s Almanac」のマイケル・スキナー特集号で解説されました。
同雑誌の合本である「Collected Almanac」にも収録されています。

 

また、本人の演技映像としては、「The Legendary Repertoire of Michael Skinner vol. 3」というDVDに収録されています。
収録作品名は”Sentimental Aces”ではなく、単なる”Slo Mo Aces”になっています。

 

このDVDは演技のみで、なおかつプライベートな収録映像のため画質も悪いのですが、スキナーの若い頃のキレのある演技が見られるという点で貴重です。
Vol.3はDVDですが、Vol.1と2は私の知る限りではDVDにはなっていません。

 

<2014年6月29日追記>

上記、リチャード・カウフマン編「Collected Almanac」の抄訳が、東京堂出版から「世界のクロースアップマジック」と題して出版されました。
センチメンタル・エーセスも収録されています。

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コメント

    • 峯崎浩一
    • 2014年 7月 07日

    追記更新されてましたね、まだこの翻訳本は未見ですが、楽しみな一冊であります。

    • 抄訳と書いてしまいましたが、ほとんど全部に近いくらい訳出されているようではありますね。
      ただ、以前に出された「世界のコインマジック」の1と2収録分は当然ながら省かれていますし、今回の本の順番も大きく組み替えられていますので、原書と対照するような読み方には若干不便かもです。

    • 峯崎浩一
    • 2014年 8月 01日

    Meir Yedid から出てる PROFESSIONAL CLOSE-UP MAGIC – Vol.1 に、Slow-Motion Aces が収録されてますけど、この手順はほぼ Sentimental Aces だと思われるのですが如何でしょう? (ただ最後の1枚の移動は異なりますが・・)

    • 言われて見てみました。
      確かにほぼSentimental Acesですね。最後の1枚だけ、バーノン手順のラストの手法を借りてきた、というところですか。
      ご教唆ありがとうございます。

        • 峯崎浩一
        • 2014年 8月 02日

        なぜ Sentimental Aces のクレジットにしなかったのかが疑問でして・・版権の問題?
        あと最後の処理も指先が動かないための変更なのか。まぁそんな事を思った次第です。

        • どうなんでしょうね。
          上記に挙げた別のDVDでは、ラストまで含めて完全にSentimental Acesの手順なのに、名前はSlo Mo Acesでしたし。
          もしかすると、Sentimental Acesという名前自体、カウフマンが付けた名前で、スキナー本人はあまりそう呼んでいなかったりして。

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