【マジシャン紹介】前田知洋 Tomohiro Maeda

前田知洋氏は、現代の日本が誇るクロースアップマジックの名人です。

まあこのブログを訪問してくださる皆様には、改めて言うまでもなく有名なマジシャンですね。

個人的には、日本一のマジシャンであると思っています。

 

今でこそ多くなった、レストランなどでテーブルを回る形式のクロースアップマジック「テーブルホッピング」のプロとしての草分けで、日本最初のプロフェッショナル・クロースアップマジシャンとも言われています。

 

とくに近年のテレビを中心としたクロースアップマジック・ブームの立役者の一人であり、カードマジックのひとつであるアンビシャス・カードがここまでメジャーなものとなったのは、前田知洋氏の影響が大きいでしょう。

 

また、クイズや対決方式、種明かし、などといったキワモノ的な扱いでなく、正統派のクロースアップマジックというものをテレビに根付かせたのも、近年の前田さんの大きな功績だと思います。

 

私にとっての前田知洋氏との出会い

私が初めて前田知洋氏の名前を知ったのは、マジックランドから出版されている、「ニュー・ゼネレーション+α」というコンピレーションブックにおいてです。

この本はプロアマを問わず、日本の優れたマジシャン、マジッククリエイターによるオリジナル作品を集めた本で、ステージマジックとクロースアップマジックに分かれて、数多くの傑作が紹介されています。

この本に掲載されていた前田知洋氏の作品は、ハンカチからワイングラスが出現するというもので、今日一般的な前田知洋氏のイメージとはちょっと異なる感じの作品でした。

 

実際に私が初めて前田氏の演技を見たのは、20年ほど前に京都で行われたレクチャーの場ででした。初めてご本人を見たときの印象は、背の高いかっこいいマジシャンだなあ、というものでした。

「イニシャル 前田知洋作品集」というレクチャーノートが同時期に発行されており、その内容が中心のレクチャーでしたが、その他にも前田さんの演技論などといった内容にも講義が及び、とても納得のできる、濃い内容だったのを覚えています。

 

「イニシャル」前田知洋レクチャーノート

「イニシャル」前田知洋レクチャーノート

 

前田さんは、クロースアップマジックの巨匠スライディーニの個人レッスンを受講されたとのお話を伺い、ちょうどその私は頃スライディーニシルクを練習していて、用具のシルクを持ち歩いていたので、それをお渡しして演技を見せていただけないかと頼んでみました。不躾なお願いにも関わらず、快く応えて演じてくださったその演技が、まさにシルクのようにスムーズで美しいものだったのを記憶しています。

 

その後私は東京に移り住んだのですが、両国のギャラリー”遊”という場所で、毎月1回前田知洋さんのクロースアップ・マジックショーが開催されていた時期がありました。

ギャラリーを貸しきって開催されるのですが、非常に小規模なギャラリーで、10人程度も入れば満員になるような会場でしたので、前田さんの演技を、まさに目と鼻の先、1~2mぐらいの距離でたっぷりと堪能できる、得がたい機会でした。

今から思えば贅沢きわまりない話です。その頃は現在のようにテレビ出演も多くありませんでしたから、このような形での開催が可能だったのでしょう。

 

前田知洋氏のクロースアップマジック

前田知洋氏のクロースアップマジックの特徴は、一言でいえばエレガントであるということでしょう。

カードマジックなどの技法も当然上手いのですが、そういった上手い下手といった低次元の話ではありません。手や身体の動き、服装やアクセサリー類の上品さ、品のある声と会話、そういったマジシャンとしての立ち居振る舞い全てが洗練されており、観客と前田知洋さんの間に、心地よい空間が形成されます。

 

違法アップロードかも知れませんが、Youtubeにいくつか前田さんの演技動画も上がっています。

 

その中で私がとくに好きな演技があります。

 

今よりは少しお若い頃の演技だと思いますが、前田さんの有名な「ピーナッツバター&ジャム」の演技を、小学生くらいの子供たち相手に演じているものです。

紙袋を持ってもらうアシスタント役の観客として、恐らく小学5年か6年生ぐらいの女の子が選ばれたのですが、ここで印象に残ったのが、前田さんがその女の子をきちんとしたひとりの女性として扱っていたことです。

よく、大人が子供相手にしゃべるような言葉遣いでなく、敬語を使って話されていました。女の子を小さなレディとして大切に扱っている印象でした。

一時が万事、見えているところ、見えないところ、演技のあらゆる部分に、このような細かく洗練された心遣いが感じられるのですね。

 

洗練とは言っても、単にGentleなのではなく、どこかに幼さ・拙さ・茶目っ気のようなものが同居しています。そういった要素までもが前田さんの個性として渾然一体となり、全体として、「この人の演技を見たい」と思わせる雰囲気を作っているのです。

かつて前田知洋さんのレクチャーで、「自分のマジックではいくつかの”演じるべきキャラクター”を設定しており、いくつかある中でも一番気に入っているのは”いたずらっ子”のキャラクターだ。」という趣旨のことをおっしゃったことがあります。

若い頃からのこういったたゆまぬキャラクター作りが、40代になられた現在、まさに円熟味を増した形で花開いている感じがします。

 

前田知洋氏のオリジナルマジック

Geniiの前田知洋特集表紙

Geniiの前田知洋特集

エレガントな演技というだけでなく、前田知洋氏はオリジナリティあふれるマジックのクリエイターでもあります。

 

マジック界では有名な厚川昌男賞を受賞されていますが、この賞はとくにマジック作品のオリジナリティが重視される賞です。

また、マジックのオリンピックとも言われる世界大会FISMにも数回ゲスト出演されています。

 

文献での発表作品としては、上記のニュー・ゼネレーション+αだけでなく、Five Times Five in Japanという日本クリエイターのマジック作品集や、アメリカのマジック雑誌Geniiにも多数の寄稿作品があります。またGeniiの2008年10月号では、表紙写真と17ページにも及ぶ記事で、前田知洋氏の特集が組まれました。

カードマジックの入門書である「ラリー・ジェニングスのカードマジック入門」に解説されている「タイクーン・エーセス」も、多くのカードマジックファンには有名ですね。

 

レクチャーの場では、スプリングパス!などというマニアックなオリジナル技法も実演していただきました。オリジナリティや上品さだけでなく、しっかりとマニアックさも持った方ですね^^

 

若い頃には、文楽人形を使ったマジックというのも発表されたそうです。後にも先に聞いたことの無い演技ですから、機会があれば見てみたいものですね。今となっては無理かも知れませんが・・・

 

前田知洋氏関連のリンク

最後に、前田知洋氏に関連するサイトを紹介しておきます。

前田知洋公式サイト

F.A.Q.

h3m.jp

前田知洋FaceBook

前田知洋ツイッター

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  • 沖縄で結構な地震が!めずらしい…
    about 1か月 ago
  • 「電話はかけてこないで」はあちゅうが考える新マナー Yahoo!ニュース https://t.co/CcOALnkhVh #Yahooニュース →電話のくだりは全く同感である。「確実に連絡が取れるように」と言って電話番号を求められることがあるが、私にとってはメールのほうが確実だ。
    about 1か月 ago
  • これだけテレビやモニター技術が発達しているが、ベゼル幅ゼロとか折りたたみ可能ディスプレイというのは、まだまだ実現できないものなのかな。
    about 1か月 ago

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