ここではカードマジックにおけるヤ行、ラ行、ワ行の用語を紹介します。
ヤ行とワ行の言葉は少ないと思われるので、3つの行をまとめることと致しました。
人名・奇術の作品名や書名などは扱わないものとしますが、ジャンル名となっているような古典的な奇術名については扱うものとします。
基本とは言えない技法についても、もれなく扱うと膨大な数となるので、著者の主観にてある程度重要と思われる技法に絞って紹介します。
また、カードマジックだけでなく奇術全般に当てはまる専門用語も、ここカードマジックの項目に含めて記載します。
ヤで始まる言葉
ユで始まる言葉
ヨで始まる言葉
ヨルダン・カウント
エルムズレイカウントと同じように、パケットの一部を隠したままで全体を4枚に数えるフォールスカウントのひとつ。上から4枚目以降のカードを見せずに数えることが出来る。
Charles Jordanの考案。ジョーダン・カウントと表記されることも多い。
ラで始まる言葉
ラインナップ・ムーブ
3枚目を見せることなく2枚目のカードを抜き出す手法。
ラッピング
テーブルを前に座った状態で、物を膝の上に密かに落とす技法の総称。
カードマジック、コインマジックだけでなくクロースアップマジック全般で使われる。
立った状態でもセルバントやトピットというような仕掛けを使えば、ラッピングと同じ目的は達成可能。
ラテラル・パーム
カードを手に隠す技法のひとつ。テンカイ・パームとの親和性が高いように思われる。
ラブ・ア・ダブ・ダブ
デックのトップカードをテーブルに擦り付ける動作で消失させる技法。
ラフ加工
カードを粗面にして滑りにくくする加工
ラフ・アンド・スムース
ラフ加工と、何もしない通常の状態(スムース)を組み合わせて使用する仕掛けの総称。
ラリバース
ラリー・ジェニングス考案のリバース技法。
ラン
オーバーハンドシャッフルで、1枚ずつカードを送ってゆく操作のこと。この操作を行った箇所は、カードの順番が逆になるだけの結果となる。
ランニング・カット
少ない枚数ずつのカットを連続して行う操作。テーブルリフルシャッフルと組み合わせて行われるものを主にこう呼ぶが、原理的にはヒンズーシャッフルも同じ操作である。
リで始まる言葉
リア・パーム
カードを手に隠す技法のひとつ。マックス・マリニが使っていたことで有名。テンカイ・パームと位置的には近い。
リバース
一部のカードを裏返すこと。目的のカードを直接的にリバースする技法はハーフパスと呼ばれるが、リバース自体はもう少し広い概念を含む。
リプレイスメント
パームしたカードをデックまたはパケットに戻す技法。
リフル
デックまたはパケットの縁(エンドでもサイドでも)を指でパラパラと弾く動作。
リフル・シャッフル
デックを2つに分けて、それぞれをリフルしてかみ合わせる形式のシャッフル。
リフル・パス
クラシックパスのバリエーションで、パスと同時にリフルを行ってカバーするもの。
リフル・フォース
リフルを行って、観客に好きなところでストップをかけてもらう形のフォース。
リベレーション
デックの中から特定のカードを出現させる手法の総称。
リボン・スプレッド
テーブル上に一続きのラインを描くように、カードを広げてゆく技法。
ルで始まる言葉
ルポール・スプレッド
両手の間で、カードを流れるようにスプレッドする技法。ポール・ルポールの考案。
ルポール・ワレット
財布に通うカード(カード・トゥー・ワレット)に用いる財布の一種。ルポールと名前が付いているが、財布はルポールの考案ではなくラリー・ジェニングスによる。
ルポールの「封筒に通うカード」というマジックに財布を用いることを考えたのがジェニングスで、その目的で考案された財布がルポール・ワレットと呼ばれる。
したがってこのワレットでは、財布の中の、さらに封をされた封筒の中からカードを出現させることが出来る。
ルンバ・カウント
フランスのマジシャン、ジャン・ピエール・バラリノ考案のフォールスカウント。フラシュトレーション・ムーブと同様の目的に用いることが出来る。
レで始まる言葉
レインボー・デック
52枚のすべてのバックが異なるデザインで構成されたデックのこと。
52種類のトランプを用意すれば自分で構成することも出来るが、レインボーデックとして構成済みの商品も多数販売されている。
レギュラー・デック
仕掛けのない普通のデックのこと。「自分が日常使うカード」という意味で用いられることもある。
ロで始まる言葉
ロケーション
目的とするカードの位置を特定する方法の総称。
ワで始まる言葉
ワイルド・カード
複数のカードが、すべて別の同じカードに変化する奇術カテゴリーの総称。フランク・ガルシアの発表したものが有名。
WOWコントロール
デックをドリブルする動作だけで行えるトップコントロール技法。
ワレット
お札を入れる財布。カードマジックではカード・トゥー・ワレットと呼ばれるジャンルがあり、そのために用いられる仕掛けのある色々なワレットが作られている。
代表的なものはルポール、カップス、ベンディックス、ヒンバーなど。
ワンハンド・カット
片手のみでテーブルを使わずにデックをカットする技法の総称。シャリエ・カット(シャリエ・パス)などが有名。
ワンハンド・シャッフル
片手のみでシャッフルするフラリッシュ的技法。シャッフルそのものの原理はファロー・シャッフルと同じ。
ワンハンド・パーム
片手のみでデックからカードをパームする技法。ワンハンド・トップパームが一般的。
ワンウェイ・カード(デック)
カードのバックデザインに上下の違いがあるカード。
ワンウェイ・フォーシング・デック
52枚すべてが同じカードのデック。
Darwin Ortiz のリボンスプレッドはご存知でしょうか?
(デックにプレッシャーをかけながら広げるやり方)
地味ながらも凄いテクニックだなぁ・・と練習しましたが
全然上手く広がらず挫折しました。 (^^;
あれは動きもスプレッドそのものも美しいやり方ですね。
とくに彼がよくやるような、円弧状のスプレッドで効果を発揮しますね。
しかしおそらくではありますが、Darwin Ortizの方法というわけでもないような気がします。
彼以外にも何人かやっている人を見たことがあります。
昔20年ほど前に、京都でお世話になっていたマジシャンのシオミさんも行われていました。
シオミさんいわく、普通に指で押し付けて広げる方法は間違いで、プレッシャーのやり方こそが本式だ、とのことでしたが・・・ (私の記憶が正しければ、ですが^^;)
なるほど、Darwin Ortizの方法という訳でもないのですか。
そのプレッシャーのやり方というのを知りたいですね。
といっても練習してマスターできるかどうかは別ですが・・ (^^;
プレッシャーといえば、Steve Forte のリフル・シャッフル。
あれもカッコよくて練習しました。
スティーブ・フォートのリフルシャッフルというのはとくに記憶にありませんでした。
ビデオ版は持っているはずなので(押入れの奥ですが・・・)機会があれば確認してみたいと思います。
ありがとうございます^^
正式なリフルシャッフルと呼べる物か分かりませんが・・
Gambling Protection Series の表紙にもなっている落とし方です。
この写真ですね。
http://blog.elmwoodmagic.com/sites/blog.elmwoodmagic.com/files/images/Steve%20Forte.jpg
動画だと、この1分10秒あたりで、ランニングカットの後に行うリフルです。
http://www.youtube.com/watch?feature=endscreen&v=1Zx90tBX21g&NR=1
両側からプレッシャーをかけて山なりに持ち上げて落とすと言いましょうか・・
説明が不十分で分かりずらかったらすみません。(^^;
なるほど、そのシャッフルのことでしたか。
ギャンブル系テクニックの演者の方で、そのシャッフルをする方は何人か見たことがあります。
マジックバーShadeのYukiさんの動画でも演じられていました。
以下の動画の0:24秒あたりからです。
http://www.youtube.com/watch?v=OwU_DXuq8P8
確かにカッコいいやり方ですよね。
やってみたいです^^
動画の紹介ありがとうございます。そうです、このシャッフルです。^^
私の回りにはギャンブル系に詳しい人がいないので参考になります。