「ウォーキング・リバティ・ハーフダラー」Walking Liberty Half Dollar アメリカ史上最も美しいコイン

Walking Liberty Half Dollar

カードマジックにおけるバイスクルやタリホーと同じように、コインマジックの世界においても世界的に標準として使用されるコインがあります。
それは以前の記事でも書きましたように、アメリカの50セントコイン、ハーフダラーであるわけなのですが、そのハーフダラーの中にもいくつか種類があります。

歴代ハーフダラーの中でも、アメリカの通貨史上最も美しいコインと評されているのが、今回ご紹介するウォーキングリバティです。

1964年を境に米国のハーフダラーは銀品位90%から徐々に銀の純度が下げられてゆきましたが、このウォーキングリバティが製造されたのは1916年から1947年の間ですから、これはもちろん銀品位90%となっています。
なお、銀品位90%をコインシルバーと呼び、銀の純度としてはもっと高品位なものはありますが、この記事では便宜的に純銀コインと呼ぶこととします。

 

ウォーキングリバティのデザイン

ウォーキングリバティハーフダラーは、大きさは現行ハーフダラーと同じく直径3センチです。
実際には30mm~30.5mm程度の間で個体差があります。
デザインとしては、表面にはウォーキングリバティ、すなわち歩く自由の女神像が描かれています。
女神は左手に花束を持ち、右手を前方に差し伸べています。

裏面にはアメリカの国鳥であるイーグルが、大きく羽を広げた姿で描かれています。

ウォーキングリバティのデザインは、歴代のハーフダラーの中でも最も美しいコインであると評されています。
以下に、全種類ではないですが、歴代のハーフダラーをいくつか並べてみました。

右上が1964年より現在まで発行されているデザインのケネディハーフダラー、左上が1948年~1963年まで発行されたフランクリンコインです。
そして右下が1916年~1947年の間発行のウォーキングリバティ、左下がその前の1892年~1915年の間発行された、バーバーコインです。

だいたい、現在のコインマジックで使われるハーフダラーはこれらのうちのどれかだと思います。これより古いコインは状態が悪いのと希少価値も高いので、コインマジックに使われることは少ないでしょう。

いかがでしょうか。
好みはありますが、確かにウォーキングリバティが一番美しいというのには異存は無いようにも思います。
少なくとも私は一番好きなコインです。

 

ウォーキングリバティのデザインの復活

「最も美しい」と言われるウォーキングリバティハーフダラーのデザインを流用して、新しくワンダラー(1ドル)コインが作られています。
「アメリカン・シルバー・イーグル」と呼ばれる1ドルコインですが、これは1ドルコインとしての流通を目的としたものではなく、地金型硬貨という位置づけです。
なので、このコインに使われている純銀の量は額面価格の1ドルを超えており、銀相場によって価格も変動します。

アメリカン・シルバー・イーグル表面

アメリカン・シルバー・イーグル表面

 

アメリカン・シルバー・イーグル裏面

アメリカン・シルバー・イーグル裏面

 

もちろん上記写真はいずれも、右側がウォーキングリバティハーフダラーで、左側がアメリカン・シルバー・イーグルです。
イーグルコインの裏模様は、ウォーキングリバティのデザインとは異なりアメリカの国章となっていますね。
アメリカン・シルバー・イーグルは大きさも普通のワンダラーコインよりも大きい、重量感のある銀貨です。

 

コインマジックに純銀コインを使う理由

コインマジックに純銀コインを使う人は多いですが、基本的に純銀コインでなければ不可能なコインマジックというのはありません。
ほとんどは突き詰めれば好みの問題です。

 

では、その好みとはどういうものかというと

・デザインがかっこいい
・ぶつけたときの音がきれい
・ソフトコインを使いたい

といったところでしょう。

音は確かに、現行ハーフダラーと、ウォーキングリバティのような純銀コインは全然異なります。
それと、柔らかいせいなのかどうなのか分かりませんが、パームのときに吸い付くようなフィット感があるのも、多くのコインマンから聞かれる意見です。

また一部の人では、コインを触ったときの金属臭が手に付くのが嫌なので純銀コインを使うという人もいます。
確かに銅貨を触ると、独特の金属臭が手に残ってしまいます。

ウォーキングリバティは純銀で出来ていて、比較的柔らかいため、長年の流通によって磨耗しているものがあります。
その中でもとくに磨耗度の高いものを「ソフトコイン」と呼んで、一部のコインマジックでは重宝する場合があります。

上記3枚のウォーキングリバティでは、左から右に行くにつれて、ソフト度合いが増しています。
いわゆるソフトコインとは、この写真の一番右のものよりさらに磨耗したコインを言う場合もあります。

コインマジックの中には、複数のコインを重ねた状態から、音をさせないでコインを滑らせたい場合があります。
そういった場合に、表面の凹凸の少ないソフトコインが重宝されるというわけです。

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コメント

    • ハセタカ
    • 2014年 9月 07日

    ウォーキングリバティーはどこで購入されましたか?
    また、どこで買うのがオススメですか?

    • 何十年も前のことなので、正確には忘れましたが、たぶん百貨店のコイン売り場だったと思います。
      1回でまとめてではなく、最初に京都の大丸かどこかで5枚ほど買って、その後展示会みたいな機会に、ちょっと状態の悪いものを3枚ほど買ったかな。
      当時は確か、1枚が1000円ぐらいだったはず。今の半分以下の水準ですね。
      展示会の状態の悪いものというのは、磨耗度がきついのでコレクション価値が低いという話で、マジシャンにとってはむしろ利点になりえます。これは確か500円ぐらいだったような。

      今でも探せば、対マジシャンではないコレクター向けの店で、コレクション価値の低いものが安くで手に入るかも知れないですね。
      狙って探すのは難しそうですけど。

      特別美品を求めるのでもない限り、モノが貨幣ですから、どこで買っても同じだとも思います。基本、コストだけの話ですね。
      あとは、フレンチドロップなどのマジックショップでは、複数買う場合には年号を揃えてくれると聞きました。
      私はあまりそういうのは気にしてないのですが、気にするのであればマジックショップが良いかも。

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  • 極限まで極められた"The trick that cannot explained"とか、あるいは某マジックバーがやってるみたいな、ガチでマグレに賭けるマジックとかだったら難しいかもね。
    about 1週間 ago
  • 見破ればタダ、神戸にマジックレストラン | Lmaga.jp https://t.co/3T0Rju5G5b →これ、マジックマニア等知識のある人が「見破って」も対応してくれるのかな。もしダメだというなら、どこまでがNGなのか線引… https://t.co/bc3m88Gjlj
    about 1週間 ago
  • 確かに今は(少なくともここ1年、恐らくこれからの1年も)運用の割が良い時期だろう。私も去年の8月くらいから始めたけど、年間で15%超えてる。 https://t.co/cWozcmu9RY
    about 2週間 ago

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