【フラリッシュ】「コイン・ロール」Coin Roll コイン奇術と切っても切り離せない代表的フラリッシュ

コインロール

フラリッシュとは、簡単に言えば曲芸的な技のことです。

昔はクロースアップマジックに関連するフラリッシュといえば、カードではスプリングやカスケード、ワンハンドシャッフルやワンハンドカット、コインではコインロールやロールダウン、コインスターという具合で、奇術の添え物という感じで数もそう多くありませんでした。

 

しかしカードフラリッシュの分野では、クリス・ケナーのSybilあたりを嚆矢として、ブライアン・チューダー、デーヴォ、ダン&デイブやダニエル・マディソンといったスター達が台頭し、カードマジックから独立した1分野の様相を呈していますね。
今日では、そういうカテゴリのことをCardistryなどと呼んで、従来からあるフラリッシュのイメージとの差別化を意図しているようにも見受けられます。

 

しかしコインのフラリッシュにおいては、カードほどの進歩はなく、やはり今でもコインロールやロールダウン等が主なものであるという状況は変わっていないですね。
まあそもそもコインという素材自体が、カードに比べると扱いの幅もマジックの現象も限られているというのは事実なのですが。

 

今回はコインロール、そして近いうちにロールダウンも記事にしたいと考えております。
このどちらのフラリッシュも、コインマジックと密接な関係を持つもので、単なる飾り以上に役立つ技術ですから、まだやったことのない方はぜひ練習して、自分のコインマジックに取り入れてみてください。

 

コインロールの見た目とやり方

コインロールはその名前通り、コインを転がすように見せるフラリッシュです。
転がるといってもコインの円周方向に沿って文字通り転がるのではなく、指の上に乗せながらパタパタと連続して裏返してゆくという動作になります。

 

客側からの見た目と、マジシャン目線での解説を含めた動画を作成しましたので、よろしければご覧ください。

>>動画リンク<<

 

動画の中ではとくに触れていませんが、指は軽く曲げた状態でやるのが良いと思います。
指を伸ばしてやる人もいるようではありますが、なかなか難しいでしょう。
昔コインロールを練習し始めた頃、最初は指を伸ばしてやろうして上手くいかなかったのが、曲げてやると嘘のようにやり易かったのを覚えています。

 

それと、人差し指よりも小指側を下げて、指の上面が45度ぐらいの傾斜がつくポジションでやるのが良いです。
こうすると、重力が回転の補助の役目を果たしてくれます。

 

コインの大きさは、私はハーフダラーサイズが一番やりやすいです。
もうこの大きさに一番慣れたというのもありますが、指の太さとの関係でこのくらいが一番良い感じですね。500円玉ぐらいでもまあ大丈夫です。
コインマジックで通常使うコインとしては、まあ人にもよりますが大抵はハーフダラーが主役なので、この大きさのコインでスムーズに出来るように練習しておけば問題ないでしょう。
ハーフダラーより小さい100円玉とか、逆に大きいワンダラーなどでも、一応やって出来ないことはありません。

 

動画の中では一番基本的なパターンしかやっていませんが、片手で同時に2枚、3枚を往復させたり、手のひらを上に向けて指の内側でも転がす、逆回転させる、などといったバリエーションも色々とあります。
基本パターンに慣れたらそういうものを練習してみるのも良いかも知れません。

 

コインロールの用途

コインロールはフラリッシュで、フラリッシュとは基本的にはマジックではなく曲芸の部類で、飾りなのですが、一応マジックでの実利的な目的もあります。
それは奇術の中でのミスディレクションとしての用途です。

 

当サイトのミスディレクションの記事の中で、フィジカルミスディレクションとサイコロジカル・ミスディレクションの2種を紹介していますが、コインロールはこのどちらの用途にも当てはまります。

 

フィジカル・ミスディレクションとしての用法は、コインロールを片手でやっている間に、別の手で秘密動作を行うといったものですね。
コインロールの多少派手な動きで、観客の目をそちらに惹きつけようという策略です。

 

サイコロジカル・ミスディレクションとしての使い方は、コインを隠し持った同じ手でコインロールを演じるというものです。
コインロール自体がそこそこ器用に見える技なので、あんな動作を行いながら、さらに他のコインを隠しているということはないだろう、と消極的に思わせることです。
”思わせる”という言い方は適切でないですね。
そもそもその段階ではコインが隠されているかいないかといったことに、疑念自体を抱かせないような構成や誘導が前提です。
そのうえで、観客の記憶の中に、”あのときは確かに手は空だったに違いない”というような印象を植え付ける策略とでもいうべきでしょうか。

 

いずれの目的でも、動画で紹介した基本パターンで十分です。
逆回転や多枚数などのバリエーションは、奇術の添え物よりもむしろ独立したスタント(曲芸・離れ業)のカテゴリーに近づいていると思います。
演者のキャラクターにもよりますが、一般的にはマジック中のフラリッシュは嫌味にならない程度にさらっと行うのが良いです。

 

コインロールを解説した本

コインロールを解説した主な日本語の書籍としては、「コインマジック事典」と「奇術入門シリーズ コインマジック」があります。
奇術入門シリーズのほうには、コインマジックの中にコインロールを盛り込む具体的な手順なども解説されていますので、参考にしてみてください。

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コメント

    • k
    • 2014年 12月 20日

    難しいと思ってたんですが
    この動画を見て早速やってみたら
    意外に簡単だったのでびっくりしました

    • 自分が最初に覚えたときはこんな感じだったのかな~、という想像と、動作の分解をベースに作ってみた動画でした。
      意外と簡単にできたと言ってもらえるのは本懐です。
      ありがとうございます。

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  • これだけテレビやモニター技術が発達しているが、ベゼル幅ゼロとか折りたたみ可能ディスプレイというのは、まだまだ実現できないものなのかな。
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