カードマジック

色々なデック

カードマジックにおいて覚えるべき用語の解説 カード(トランプ)各部の名称

カードマジックを覚えるにあたっては、最初に知っておくべきいくつかの用語があります。

 

その中でも今回は、カード(トランプ)各部分の名称について解説いたします。

 

今からご紹介する用語の中には、世間一般ではあまり使われない言い方もあり、実際のカードマジックの演技の中でこれらの用語を口にすることは無いでしょう。

 

しかしカードマジックの書籍やDVD、レクチャーなどでは必ずこれらの言葉が使われ、その意味を正確に理解していないと、カードマジックの習得に混乱をきたすことになります。

 

古いカードマジックの本では、専門用語を日本語に訳した言葉が使われているものもありますが、現在の日本のカードマジック界では、ほとんど英語の専門用語をカタカナに直した言葉が使われます。

したがってこの記事でも、英語と日本語で共通に使われる用語として紹介いたします。

 

カードの基本的な呼び方

カード

まず、日本では通常はトランプと呼んでいますが、これは元々「切り札」という意味の言葉であり、西洋ではこの道具自体のことをトランプとは言いません。

CardもしくはPlaying Cardと呼ばれるのですが、カードマジックにおいてはこれは基本用具なので、単に「カード」と呼ばれます。

 

デック

様々なデック

様々なデック

カード一組、通常は52枚揃ったものを、「デック」”deck”と呼びます。

必ずしも52枚全部が揃っている必要はなく、数枚~10枚程度抜けた、少ない枚数の一組であっても、ある程度一組の大部分と見なせる数であれば、デックと呼ばれることも多いです。

 

ヨーロッパではパック”pack”と呼ばれることのほうが多いようですが、日本のマジック界は米国の影響を強く受けているため、デックという呼び方が一般的です。

 

一組のカードをdeckと呼ぶ言い方はPlaying Card以外でも広く用いられ、トレーディングカードの分野でもメジャーな用語です。

しかし日本のトレーディングカード界では、deckのことをデッキと呼んでいますね。

その影響からか、カードマジックでもデッキと呼ぶ人もいますが、多くのカードマジック解説書などではデックという言い方が一般的です。

 

また、たまにデックでもデッキでもなく、ディックと言う人もいますが、あまり一般的ではないです。

英語で卑猥な意味にもなりかねないので、個人的にはディックはやめておいたほうが良いと思います。

 

1枚のカードの各部位の名称

1枚ずつのカードの各部分の名称を解説します。

1枚の場合だけでなく、一組が揃った場合にも使われる言葉もあります。

 

フェイスとバック

カードのバックとフェイス

カードのバックとフェイス

表・裏という言い方ではあいまいになる場合がありますので、カードの各面の名称が決められています。

カードの数字やマークが書いてある面を、フェイスと呼びます。

そしていわゆる裏模様のある面を、バックと呼びます。

 

 

 

 スート

スペード・ハート・クラブ・ダイヤの4種類のマークのことを、スート”suit”と言います。

 

ピップ

カードに印刷されたスートのことを、ピップ”pip”と言います。スートが、4種類のマークのデザインそのものを言うのに対して、ピップとはカード面に印刷されたものを言います。

 

インデックス

カードのフェイスにおいて、右下と左上に印刷された小さなスートと数字を、インデックス”index”と呼びます。

 

ヨーロッパのカードや、マニピュレーション用のカードの中には、このインデックスが4隅に印刷されたものもあります。

 

サイドとエンド、コーナー

長方形であるカードの、長辺方向の縁をサイド、短辺方向の縁をエンドと呼びます。

また、角の部分をコーナーと呼びます。

 

サイド、エンド、コーナーという呼び方については、1枚のカードだけでなく、デック全体を扱うときにも使われます。

 

デック全体に関する用語

トップとボトム

一組のデックを裏向きにした状態で、一番上のカードをトップ、一番下のカードをボトムと言います。

右の写真で言う、スペードのAがトップ、クラブのAがボトムですね。

 

これは必ずしも物理的な上下ではなく、あくまで「裏向き状態での一番下がボトム」として扱われることが多いです。

例えばデック全体を表向きにした場合に、一番上の表向きのカードがボトムと呼ばれることもあります。

またこの場合ではフェイスと呼ばれる場合もあります。

 

一組全体ではなく、数枚程度の少ない枚数でも、トップとボトムという言い方はよく使われます。

 

パイルとパケット

パイル

デックを3つのパイルに分けた例

デックをいくつかに分けた、少ない枚数のグループをパイル”pile”またはパケット”packet”と言います。

 

パイルとパケットの使い分けとしては、パケットのほうがより少ない枚数の場合を表すようです。

何枚ぐらいからなのかについてははっきりはしませんが、大体10枚前後以下ならパケットと呼ぶ感じがします。

 

また、パイルという言葉については、「テーブルに置いた状態」の少ないカードを指すように思われます。

テーブルに置いたデックを6分割ぐらいに分ければ、1つの山は9枚前後になるわけで、枚数的にはパケットの枚数ですが、テーブルに置かれている限りではパイルと呼ぶ感じです。

 

パイルについてはそれほど厳密ではなく、日本語である「山」という言い方も普通に使われます。

 

20枚以内ぐらいの少ない枚数のカードを使って演じるマジックなどは、パケットトリックと呼ばれていますね。

 

カードケース

カードケース

カードケース

デックを入れる紙製の箱のことを、カードケースと呼びます。

大抵は右の写真のようなもので、フタをケースに差し込むためのベロの部分を、フラップと言います。

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