「軽いカードと重いカード」ケン・クレンツェル Light & Heavy Card by Ken Krenzel

Light and Heavy Card ケン・クレンツェル

マジックの演出では、手品的にというよりも常識的に、どう考えてもありえないような、ある意味嘘臭いセリフが付けられているものがあります。

 

今回ご紹介する作品のテーマである、軽いカードと重いカードという話も、言ってみればそういった嘘臭いセリフの代表例ですね。

オイル・アンド・ウォーター(油と水)のセリフでよく出てくるもので、赤いインクよりも黒いインクのほうが鉄分が多いから重い・・・云々というヤツですね。

 

さて今回ご紹介する手品は、ケン・クレンツェルの作品、”Light and Heavy Card”(軽いカードと重いカード)といカードマジックです。

ここでは赤いインクと黒いインクの重さの差というお話ではなく、字札よりも絵札のほうが、インクの量が多いから重い、といったことになっています。

赤と黒よりはまだ信憑性があるでしょうか。変わらないでしょうか。

 

まあ、こういう嘘臭いセリフは照れたり恥ずかしがったりしながら適当に演じるのではなく、やるならやるで大真面目にそういう演技をしたほうが面白くなると思います。

 

ケン・クレンツェルのLight & Heavy Card

私がこのマジックを始めて覚えて人前で演じたのは、もう15年以上前です。

今やほとんど忘れかけていました。

 

しかしこのサイトでは私がこれまで見聞きし演じてきたマジックの中の面白いものをご紹介する、というのも趣旨のひとつですから、再度手順をチェックして思い出し、今回動画にしてみました。

 

 

手順の冒頭のハンドリングは原案とは異なっています。

原案ではアトファスムーブの変形のような方法を採っていましたが、私は自分の好みに合わせて、片倉雄一氏のダブル・ショックに使われている技法を適用しています。

 

この作品は、色違いのカードがパケットの中で徐々に沈みこんでゆく部分の表現がユニークだと思います。

単純なアイデアではありますが、なかなか説得力のある現象です。

 

それと、ラストで色違いカードがいきなり一番上に上がってきて、どんでん返しのような形で、なぜ浮き上がってきたのかの合理的な理由が示されるクライマックスになっているのが面白いですね。

 

昔このマジックを初めて他人に見せたとき、「手品を見た~って感じだね。」と言われたのが記憶に残っています。

分かりやすい現象と、満足のいくクライマックスを兼ね備えた手品だということでしょうか。

正直言うと、私はこのマジックを他人に見せてもらった経験は(ビデオ含め)ありませんので、観客からどのように感じられるのか、本当のところが分からない気もしていますが。

 

Light & Heavy Cardの文献資料

ケン・クレンツェルのLight & Heavy Cardは、Kurl Fulvesによって発行されていた奇術雑誌”Epilogue”のKen Krenzel特集号に掲載されました。

この作品のベースとなったのは、Bob Ostinの”Submarine Card”とRoy Waltonの”Light & Heavy Card”であるとなっていますが、これらについては私は未確認です。

Roy Waltonの作品については、”Cardboard Charades”という本に掲載されているとのことです。

 

他の本で引用されていたわけでもなく、ビデオを見たわけでも無いのですが、この作品をなぜ覚えようとしたのかと言いますと、ケン・クレンツェルというマジシャンに興味を持ったというのがあります。

メカニカルリバースやプログレッシブ・エーセス、そしてクラシックパスの伝説的な話を読んで、どういうものかは知らないが、とにかく彼や彼のマジックを知りたい、と思ったということですね。

 

その頃にはこの”Epilogue”誌だけでなく、クレンツェルの作品集である”Ingeneuties”、”The Card Classics of Ken Krenzel”といった本も集めていました。

 

また、私は未見ですが、VIDEONICSから出ていたケン・クレンツェルのビデオ「Card Classics」の2巻に、Light & Heavy Cardも収録されているようです。

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コメント

    • ぼっこちゃん
    • 2016年 5月 01日

     素晴らしいマジックですね。自分もやってみたいと考えているのですが、やり方の載っている本はどこで購入できますか?

    • ぼっこちゃんさん、こんばんは。
      ちょっとプライベートでネット環境につながる時間が少なく、返事が遅くなりすみません。
      この奇術は記事内で書いている通り、奇術雑誌”Epilogue”もしくはケン・クレンツェルのビデオ「Card Classics」にしか収録されていないのではないかと思います。
      私が知らないだけかも知れませんが、上記以外では本、雑誌、映像とも、日本語英語問わず収録されているという情報を見たことがありません。

      どちらかと言えば入手しやすいのは奇術雑誌”Epilogue”でしょうか。もともとは雑誌ですが、のちに合本となっています。そちらのほうは少し前まではショップで見かけましたが、これも今は絶版かな…
      amazon.comで結構な値段してますね。
      http://www.amazon.com/Epilogue-Karl-Fulves/dp/B0006QEBSK

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