六人部慶彦氏の「スリー・コイン・アセンブリー」 ”Three Coin Assembly” by Yoshihiko Mutobe

スリー・コイン・アセンブリ 六人部慶彦

六人部慶彦氏の作品、スリー・コイン・アセンブリーのご紹介です。

 

コインアセンブリーは、テーブル上に並べたコインが移動する現象の総称で、使うコインやカードの枚数などに様々なバリエーションがあります。
中でも一番一般的なのはコイン4枚を使うもので、アル・シュナイダーのマトリクスなどが代表的な例ですね。
他に少ない枚数の作品ではコイン2枚、多いものでは、8枚とかそれ以上のものもあります。

 

六人部慶彦氏の手順ではその名の通り、コイン3枚を用います。
コイン3枚を使う作品というのはなかなか珍しいものですが、六人部氏のこの手順のアプローチは方法論的には単純で、見た目の現象もシンプルなものです。

 

使うコインが通常よりすくない3枚であるのみならず、カードの方も1枚となって、コインアセンブリーとしてはミニマムに近い構成と言えるでしょう。
松田道弘氏の著書「夢のクロースアップマジック劇場」で解説されました。

 

スリー・コイン・アセンブリーの演技

以下は、私が演じるスリー・コイン・アセンブリの演技です。

 

 

基本的には、「夢のクロースアップマジック劇場」に載っている解説そのままですが、3枚目の消失後のハンドリングは、同じ本に載っている関連技法を使い、それゆえラスト部分のムーブは逆の手で行うようにしています。

 

使っているカードはCrown Deckに付いている、Blue Crownのロゴカード。
ダブルバックカードではないですが、両面がバックのようにも見えるカードなので、こういう演技には適しているかなと思いました。
大きさの問題もありますが、トランプ以外のカードを使っても良いでしょうね。

 

この作品の(演じる側としての)魅力は、その技巧的なピュアネスと、ある種様式美的な動作の美しさの追求にある、と勝手に思っています。
道具立てがほとんど最小限なので、くどくどと説明する必要が無いんですよね。
コインを握って、消す。
これが3回繰り返された後、3枚ともがカードの下から出現する。
とくに説明の必要ないシンプルな現象です。
あとは、演技自体の動作をいかにスムーズにフェアに行えるか、の鍛錬にかかっているでしょう。

 

この手順は昔から好きでよく演じていました。
その技巧的なハンドリングに魅せられて、バリエーション(と言えるかどうか分かりませんが)のリバース・アセンブリも作っています。
そちらについても、近々こちらのサイトでご紹介できればと思っています。

 

スリー・コイン・アセンブリの参考資料

六人部慶彦氏のスリー・コイン・アセンブリは、「夢のクロースアップマジック劇場」に解説されています。
長く絶版でしたが、後に復刻されています。
この本は氏の有名なムトベ・バニッシュの解説文章としても最も詳細なもので、そちらについても貴重な文献です。
ムトベバニッシュ以外にも、アナザー・リテンション・バニッシュや独特のワイプトクリーン、スリービング等も載っています。
なお、スリー・コイン・アセンブリ自体は、この本よりも以前に季刊雑誌「不思議」で発表されたようです。

 

六人部慶彦氏自身によるスリー・コイン・アセンブリの演技と解説は、Stevens Magic Emporiumのビデオ「Magic of Japan」にあります。
この演技の中で六人部氏はムトベバニッシュとNowhere Palmのような技法を使っていますが、これらについての解説は映像にはありません。

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コメント

    • ざきぽむ
    • 2012年 7月 08日

    はじめまして。毎日ブログチェックさせていただいてます。
    更新頑張って下さいー
    応援してます!

      • Shanla Type2
      • 2012年 7月 08日

      ざきぽむさん、はじめまして。こんばんは。

      コメントをどうもありがとうございます。
      そのように言っていただけるのはとても心強くありがたいです。
      これからもよろしくお願いします!

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