「ロールオーバー・エーセス」”Rollover Aces” by Derek Dingle デレック・ディングルの名作カードマジック

ロールオーバーエーセス Rollover Aces

デレック・ディングルの代表作のひとつ、ロールオーバー・エーセス”Rollover Aces”を紹介いたします。

 

このマジックは、高度なテクニックを連続して使う作風で有名なデレック・ディングル作品のなかでも、とくに難しいマジックのひとつだと思います。

 

ですが、単にマニアックな趣向だけが価値のマジックではなく、一般観客に演じても充分にインパクトのある、分かりやすく派手なクライマックスを持ったマジックでもあります。

 

その証左として、マイケル・アマーを始めとした多くのプロマジシャンが、プロとしての演技の中でこのマジックを使用しています。

 

ロールオーバー・エーセスの現象

客から見たところは、以下の通りです。

 

4枚のAをデックの中にバラバラに混ぜ込み、さらに裏表ごちゃ混ぜにしたにもかかわらず、デックを転がすと4枚のAが出現し、さらにデックが全て裏向きに揃ってしまいます。

 

そしてさらに驚きのクライマックスが示されます。

 

ロールオーバー・エーセスの演技

では、私が演じるロールオーバー・エーセスをご覧下さい。

ザロー・シャッフルをやりながら、Aのパケットの枚数をコントロールしてゆかなければならないのが難しいところです。

実際、動画の演技でも4回目のシャッフルなどはかなりもたついていますね・・^^;

 

まあ、プロを含めて何人ものマジシャンによるロールオーバー・エーセスの演技を見てきましたが、この部分で全くもたついていない人は未だ見たことがないので、こういうものなのかも知れませんが。

 

※この記事を書いた後で、日本語版「デレック・ディングル カードマジック」の翻訳者である角矢幸繁氏から、ディングル本人は「完璧に」4回のシャッフルを実行していたとのお話を伺いました。

 やはり原作者の技術レベルは相当高かったということですね。

わたしももっと修行を積まないと・・・です^^;

 

マイケル・アマーは、このマジックをタイムアタックとして演じています。

Aをバラバラに差し込むところから、4枚のAを最後に取り出すところまでを、ストップウォッチを用いてジャスト30秒でやってのける、という演出です。

 

タイムアタックにすることで、少々のもたつきも気にならない効果はありますね。

しかしこの演出、やってみればかなり難しく、私がやると、どうしても35秒~40秒近くかかってしまいます。

 

Aを差し込むところからではなく、差し込んだ後のシャッフルの部分だけであれば、30秒でも出来ますけどね。

最近Youtubeで見た、秋元正さんのショーの動画では、そのように演じていました。

わたしもいずれ機会があれば、タイムアタックの演出でやってみたいと思っています。

 

ロールオーバー・エーセスとの出会い

わたしが初めてロールオーバー・エーセスというカードマジックを知ったのは、高校生ぐらいの頃、「松田道弘のカードマジック」という本ででした。

 

その本自体にはロールオーバー・エーセスは載っていませんでしたが、各章の最後に、その章のマジックで言及されたマジシャンの簡単な紹介が載っていたんですね。

その中にデレック・ディングルのことが書いてあり、「超高等技法を駆使するロールオーバー・エーセス」などが代表作であると書かれていたのです。

松田さんが超高等技法と表現するマジックとは、一体どのようなものだろうと期待しました。

 

その数年後にリチャード・カウフマン著の洋書「Complete Works of Derek Dingle」を入手して、まっさきに読んだのが、もちろんこの”Rollover Aces”だったのです。

 

ロールオーバー・エーセスを学ぶことの出来る本など

上記の「Complete Works of Derek Dingle」を邦訳した、「デレック・ディングル カードマジック」が東京堂出版から出ています。

 

この本に、ロールオーバー・エーセスも解説されています。

他のマジックは、日本語の題名が付けられているものも多いですが、このマジックに関してはそのまま「ロールオーバー・エーセス」となっていますね。

 

映像資料としては、マイケル・アマーの「Classic Renditions vol.4」というDVDで詳しく解説されています。

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コメント

    • 峯崎浩一
    • 2013年 4月 15日

    私はこの作品、麦谷眞里のレクチャービデオ(アイビデオ)で知りました。
    エスティメイションも確かこのビデオで覚えましたね。
    実はこのビデオを紛失してしまい、もう一度見たいと時々思うのですが
    いまはもうアイビデオも存在しないし、あきらめております。

      • Shanla Type2
      • 2013年 4月 15日

      麦谷さんのレクチャービデオで、この手順を演じているものがあるというのは知人から聞いたことがあります。
      アイビデオのビデオ、DVD化されていないものも結構あって、今となっては貴重ですよね。

    • 峯崎浩一
    • 2013年 5月 21日

    昨日はお疲れ様でした。あの後で見せて頂いた
    最初にデックを4つのパイルに分けて演じる方法は
    Shanlaさんのアイデァでしょうか?

      • Shanla Type2
      • 2013年 5月 22日

      昨日はありがとうございました。
      あの場で演じたロールオーバー・エーセスは、一応私のアイデアによるものです。
      最後のロールオーバーによるプロダクションはそのままに、そこに至るまでの手順を多少簡単に出来ないかと考えて組み立ててみました。
      結果として簡単になったかどうかは心もとないですが、トライアンフとしての説得力が多少増したようにも思えるので、あれはあれで存在価値はあるかなと思っています。

    • 峯崎浩一
    • 2013年 5月 22日

    なるほど、確かにこのアイデァは良いと思いました。
    4つのパイルに分けた事が、4回のシャッフルの理由付けになってるし
    順番にパイルを加えてまぜる行為が、もたつきをカバーしてると思います。
    ただ、裏表にまぜる感が弱いような気がしました。
    例えばジョン・バノンの”Play It Straight”みたいに、事前にパイルを
    裏表交互にすれば、視覚的にまざった感が強まると思うのですけれども
    コントロールが主体ですし、そこまでは手が回らないですよね。(^-^;

      • Shanla Type2
      • 2013年 5月 22日

      なるほど、確かに前もって裏表交互にしたほうが、効果が高まりそうですね。
      その場合、この動画のルーティンから変更しなければならないのは4つ目のパイルだけなので、ちょっと工夫すれば何とかなりそうな気がします。
      テンカイ・オプティカル・ターンノーバーを利用するなどで。
      ご指摘ありがとうございます!

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